株式会社 みやこや 〒949-4142 新潟県柏崎市西山町黒部5‐1 TEL:(0257)48‐2311/FAX:(0257)48‐2816 《営業時間》 午前11時30分〜午後2時 夕方5時30分〜午後8時 (ラストオーダー午後7時30分) ※日曜は予約のみ |
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食堂入口 | ご主人・深澤敏男さん 三宮さん 次女・愛子さん |
食堂・仕出し・旅館業を営む、(株)みやこやのご主人、深澤敏男さんは、西山町生まれの76歳。一代で築いた家業は、昭和31年に、夫婦で駅前に魚屋を開いたのが始まりでした。 専門小売店が主流だった時代に、販売形態の近代化を察知して、昭和45年、魚屋にスーパーを併設し、この辺りで初めてのチラシ配布や安売りで集客を図りました。ライバル店からの圧力にも屈せず、常に世の中の動きを掴みながら、自身の道を突き進んできました。 大手スーパーの地方進出が本格化する中、自社倉庫が道路拡幅にかかり、現在地へ移転することに。その際、「このままモノ売りを続けるか」身に付けた調理技術を活かして、「飲食店を始めるか」悩みに悩んだご主人ですが、飲食業界への将来性に賭けて、昭和57年12月4日に、食堂として新装開店し、その翌年に旅館業を始めました。 当時は、高度成長期の真只中。開店から間もなくして、国道116号線の建設や、JR越後線の電化工事、原発開発が始まり、工事関係者の往来も多く、商売は軌道に乗っていきました。 |
三人の娘が、高2・中2・小5の時に愛妻を亡くし、現在は、働き者の次女・愛子さんと、“漬物が特に絶品”とご主人も称賛する三宮さんの3人で切り盛りしています。
愛子さんによると、 「今から13年位前に、商工会のアドバイザー派遣事業で、専門家から、とにかく個性を出さないとダメだよと指導され、一般的な食堂メニューから、新鮮な地魚をメインとしたメニューに変えました。ここに来たら「みやこや」に泊ろうと言ってくれる方も多く、ありがたいです。そして何より、父が老骨に鞭打って、毎朝仕入れに行ってくれるから出来ることで、それが一番大事なことなんですよね。ただ、競り人の中でも最長齢ですから、無理はさせられませんが…。」と、労いの気持ちも込めて話してくださいました。 人気メニューは、平日限定の「昼のサービス定食720円!」。その他、柏崎沖で獲れる鯛の姿造りや、のどぐろ定食もお勧めで、それら目当てのリピーター客も多いそうです。 店舗は、築後30年が経過し、二度の地震で被害を受けたこともあり、外観は決して良いとは言えませんが、そこは中身で勝負!味とボリュームは保証付きです。 |
ある日の『昼のサービス定食』 お刺身5品盛り、焼き魚、煮魚と煮ホタテ、 アスパラとトマトのサラダ、お新香、 ご飯、シジミのお味噌汁、メロン |
店の評判は口コミでも広まり、テレビ局の取材依頼も度々あるそうです。しかし、過去に某局で取り上げられた際、勝手気ままな一見客が増えて、対応に苦慮した経験から、今は一切お断りしています。
ご主人曰く、 「地元客オンリーとは言わないが、長年商売をしてきて固定客がある。(テレビを見て来る)自分本位のお客に好き勝手言ってもらわんたっていい!というのが本音だて。」と言い、頑固な職人の顔をのぞかせました。 さらに、魚屋の頃から続けているのが、学校給食の食材納品です。しかし、入札制度の導入により、現在は極僅かになりました。その中には、約10q先の小学校もあり、33食分の食材を届けています。利益追求だけに偏らない、実直な人柄も感じられました。 |
半世紀以上を、第一線に立ち続けるご主人。元気の源は、昼酒と夜酒ですか?と伺うと、 「なんもねーて。晩酌は送迎客がない日にコップに一杯だけ…。」と言って、ガハハハと豪快に笑います。毎日4時間の睡眠と、規則正しい生活、手の甲の色艶が健康のバロメーターになっています。よく通る大きな声は、野球の公式審判員で培ったものだとか。健康でいられる一番の秘訣は、“悩み事を腹に抱えず、大きな声で外に出してしまうこと!?”なのかも知れません。 今後についてお聞きしたところ、 「先のことは娘に聞いてくれ。」とおっしゃりながらも、「まず、下水道の工事をして、屋根の修理もして…。旅館の一人部屋をあと4〜5部屋増やして…。」と、まだまだ構想をお持ちの様子。隣では愛子さんが笑って聞いており、時折みられる親子の掛け合いが、微笑ましくもありました。 国道116号線沿いにあるお店は、青い看板が目印です。訪れる際は、くれぐれも営業時間にご注意のうえ、美味しい地魚をご堪能ください。 |
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