Tokamachi Center Web    

商工連ニュースにいがた掲載記事

[まちの元気じるし]ルージュ・ブラン(Rouge Blanc)
六日町商工会(商工連ニュース21年3月号掲載)

今回の「まち」の元気じるし登場は、直江兼続公が生誕し、幼少期を過ごした南魚沼市(旧六日町)です。
この地区にあるパン屋さん『ルージュ・ブラン』を訪ね、店長の小野和明さんにお話を伺いました。

  ルージュ・ブラン(Rouge Blanc)
 949-7101 新潟県南魚沼市五日町2314 / TEL:025-776-4078 / 営業時間:9時〜18時半(冬季18時)/ 定休日:月曜  ※店内は完全禁煙です。

店長の小野和明さん

くつろげるパン屋さん

国道17号線を六日町中心部から長岡方面へ約8q進み、目印の看板を右折した先に可愛らしいお店が見えてきます。
ルージュ・ブランとはフランス語で赤と白のこと。和明さんご夫婦の好きな色をそのまま店名にし、平成17年7月にオープンしたカフェ併設型のパン屋さんです。店内は、子供連れの方にも寛いで頂けるようにと、テーブル席のほかに小上りもあり、大きな窓から眺めるのどかな景色に、時間が経つのも忘れてしまいそうです。
お父さんが商工会の会員であり、その縁で商工会に創業の相談を持ち掛けて、アドバイスを受けました。開店当初から商工会青年部に所属し、イベント等へ積極的に参加して地域との繋がりも大切にされたと言います。
その甲斐もあり、地元の方々はもちろん、仕事や所用のついでに寄られる常連さんも増えて、最近では市外から口コミで訪れるお客様もいらっしゃるそうです。
「まだ数えるほどしかありませんが、完売した日の達成感は格別ですね。」と笑顔で話してくださいました。

奥が小上りです

落ち着く店内

夫婦の夢は・・・

現在32歳の和明さん、実はケーキ屋さんを目指して専門学校に入りました。そして卒業後は、都内のカフェなど数店舗で様々な実務経験を積み、店長職にも就かれたそうです。
その間に同じ専門学校で知り合った奥さんと結婚。やがてお父さんの意向もあって地元に戻ることになり、何をしようかと話し合うこと数ヶ月…。
和明さん自身、勤め先でパン作りにも携わってきたことと、もともと奥さんが製パンの分野を学んできたこともあり、『いつかは自分達の店を…。』というご夫婦の夢を少し早く叶える形で、この辺りには数少ない、手作りのパン屋を開くことにしました。
開店までの期間も県内外の店で修業し、研究を重ねる努力家のお二人です。材料選びについてお聞きしたところ、
「特にこだわりはないと言うと変ですが、とにかく新しいものでも何でも色々試してみて、自分達が一番気に入ったものを選ぶようにしています。自分はまだまだパンの知識も経験も少ないので、日々勉強です。」とおっしゃいました。
大変謙虚な和明さんですが、お話からは、強い探究心と人一倍のこだわりが伝わってくるようでした。

心を込めて、手から手へ

市内での定期的な外販や、お得意先への注文配達は、現在商工会女性部の支部長でもあるお母さんの担当です。
評判を聞き、商品を卸して欲しいという問合せもあるようですが、あくまでも自分達の手からお客様へ、お互いの顔が見える対面での販売を大切にしたいと考えています。

オープンから3年半。カフェも定着し、人気店へと近づきつつあり、店の展望も膨らみます。
「経営する立場になり、お客様が来てくれるかどうか、その重みが変わりました。ここは都会とは違い、ゆっくり時間が進む中で、一人一人にしっかり接する事が出来るのがいいですね。今後の課題としては、なかなかお客様の動きが掴みきれていないので、その辺を把握して、焼き立てをタイミングよく提供していきたいです。今はまだパン作りで手一杯ですが、いずれはパンをメインにした軽食やスープなんかも作ってみたいですね。これからも自分達で出来るコトを、出来る範囲でやっていきたいと思っています。ここに来たら楽しい事がある、そんな店にしていきたいですね。」
と、抱負を語っていただきました。
 まるで隠れ家のようなパン屋さん。看板を頼りに探してみてはいかがでしょうか。