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商工連ニュースにいがた掲載記事

[まちの元気じるし]株式会社 アール・ケイ・トラック:中之島町商工会(商工連ニュース17年8月号掲載)

4月1日の合併で長岡市となった旧中之島町は、県のほぼ中央に位置し、大河信濃川が運んだ沃野に美田が広がり、四季折々に壮大な風景が見渡せます。
農業を基幹産業とし、コシヒカリと大口レンコンの特産地として知られ、また、例年6月の第1土・日・月曜日の3日間、刈谷田川をはさんで見附市側の今町との間で行われる大凧合戦も有名で多くの見物客が訪れます。近年、農・工・商業の調和の取れた発展のため、北陸自動車道中之島・見附インターチェンジなどの恵まれた交通環境を生かした一大流通基地の造成などの工業団地の形成、優良企業誘致を積極的に進めています。
今回は、この中之島流通団地で物流センターを操業している潟Aール・ケイ・トラックの柴嶺社長を訪ね、お話を伺いました。

株式会社 アール・ケイ・トラック
 新潟県長岡市中之島流通団地内
 TEL :0258-66-1580
 FAX :0258-61-2108

中之島へ!会社設立

 1993年3月に株式会社良品計画の関連会社として設立。社名の「R・K」はその頭文字。
 トラックを持って事業をおこなう運送業ではなく、「トラック・アンド・フィールド」=モノをぐるぐる循環させる意味合いの物流加工業で、トラックは所有していない。本社は池袋だが、連絡機能のみで実質の本社機能は当センターにある。「衣・生・食」商品中心、その中でも「衣」は、検品しなければ売り場に出せなかった。その機能をもたせて商品管理を行おうと新潟センターが造られた。全て検品した上で全国に出荷しているのが特徴。 当時、県は新潟東港開発に積極的で、近隣には見附・栃尾・五泉と繊維地場産業のインフラが整備され、タイミング良く高速道インター脇の中之島流通団地の募集と縁が重なり、この地を選択。中之島センターは建物2千坪、敷地は3千坪。それでも足りず、栄・見附・栃尾に賃借して1万坪で動いている。

ノウハウが強み!

「物流加工」とは入ってきた商品に値札をつけ、商品の入替・組換などをして店頭に並べられる状態にすること。従来持っていた「検品機能」のノウハウは、物流加工をより容易にし、競争していく上で非常に大きな武器になっている。

新事業展開へ

「入荷のチェック」「加工」「出荷」の三つが大きな部門で、他には総務機能を持つ。人数的に大きいのは「出荷」部門である。昨年から強みの物流加工を活かし、新規顧客を開拓する事業を始めた。「親会社に頼ってばかりではこの先の経営判断しだいでどうなるかわからない」ということで、現在、売上高の10%くらいの事業になっており、将来的には50%を目指したいとのこと。規模的にまだ全国展開はできず、大手物流会社が専門事業として大成功しているのが現状である。

地域の雇用を担う!8割は女性!

 雇用は現在、約130人で8割が女性、原則として地域内で採用。7月から当センターで行うネット通販により150人位になる。急な仕事のときは派遣会社に依頼、多いときは1日90人位入ることもある。 「仕事に対する真面目さ、努力を惜しまないところや、いい加減じゃないところ、この地域の人がやってくれる仕事は素晴らしい」とのこと。

復活させたもの

 全体の気持ちをひとつにするために、社員旅行を5年前に復活させた。3コースを設定し、全員が行けるように配慮。日帰りにも対応している。忘・新年会も普段行けないような場所を設定する。フォークリフトの免許は、男性は全員が取得し、女性も積極的に取得していて、今では女性の半分位が取得しています。

人の時代!

 一番大事なのは人。モチベーションがどれだけあるかによって業績に大きな違いが出てくる。 充実感を持って仕事をしてもらうかどうかで、5割は業績が変わってくる。それを維持するためのマネジメントが重要な仕事であり、色々な評価制度を導入している。社員は相対評価で給与・賞与に、パートさんについては絶対評価で賞与に反映される仕組み。「小さい会社だがそういう部分はしっかりやりたい。我々は商品ではなくサービスに付加価値を付けるしかない。だからこそマンパワーが重要。何より人を大切にして行きたい」。