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商工連ニュースにいがた掲載記事

[まちの元気じるし]R−SPEC Kakizaki:柿崎町商工会(商工連ニュース15年8月号掲載)

名峰米山に抱かれ、日本海を望み、古くは宿場町として栄えてきた柿崎町。
今回はそんな海と山に囲まれた豊かな自然環境の中、県内唯一のジムカーナ専用のサーキットコースとして今年四月にオープンした、テクニカルグランド「R‐SPEC」柿崎を訪問し、お話を伺いました。

「R‐SPEC」柿崎
 上越市柿崎区竹鼻
  TEL 025‐536‐6789
  FAX 025‐536‐9783

「身近なモータースポーツ「ジムカーナ」

 ジムカーナは舗装されたコースを一台ずつ走行して、タイムを競う自動車レースで、一周一分程度のコースを二回走行してベストタイムで順位を競うというのが一般的です。はじめは駐車場等にパイロンでコースを作って行うという形で普及してきましたが、最近はジムカーナ専用のコースも多くなってきました。普段使っている車そのままの状態で競技に参加できる手軽さや、コース設定がS字やターンなどのスラロームを中心にしていることから絶対速度が低く、安全で車両が傷つきにくいという点が人気の理由です。車両の特性を生かし、トリッキーなコースをいかに攻略するかというのがポイントとなり、自然にドライビングテクニックが身につき車に対する愛着も深まるので、もっとも身近なモータースポーツとも言われているそうです。また車の挙動を理解することでとっさの危機回避にも役立つというものです。

モータースポーツとの出会い専門店へ

 コースの立地の選定にあたっては、アクセスの良さ、地形をそのままコースに生かせる点、海が見えるコースとして特色が出せる点など、以前からこの場所が気になっていたそうですが、風力発電施設の建設計画が頓挫し遊休地になることを知って可能性が見えてきたので動き始めたとおっしゃいます。
 地権者や周辺の人たちへの説明や説得が最初の関門となりましたが「まず、ジムカーナとは・・・」というところからはじめ、厳格なルールに則った競技としてのモータースポーツにまじめに取組みたいという熱意を伝え、排気音量やスキール音等にも配慮することを説明して、少しずつ理解を広げていったといいます。コース設計は国内で最もスケールの大きなサーキットといわれる「ツインリンクもてぎ」の北ショートコースを参考に、全て古田さんご自身で行われたそうです。ただし図面等は一切無く、すべて頭の中のイメージに基いて工事が行われました。自分のイメージを具体的に現場の人たちに分ってもらうために、施工中はほとんど付ききりで作業指示を行っていたと言います。
 苦労の甲斐あって、一周約六百メートルの短いコースながら様々な要素が盛り込まれ、ジムカーナを楽しみテクニックを磨くには申し分ないと愛好家たちからは絶賛を受けているそうです。また、走行シーンのビデオによるチェックや無線による外部からのアドバイス、光電管を使用して区間タイムを測定しながらの反復練習など、ショートコースのメリットを活かしたスキルアップが可能になっています。

今後の展開

 今後の展開としては、ドライビングテクニックレッスンの「5ステップ講習会」や気軽に参加できる「お気軽マイカーアタック」レースなどの開催に力を入れ、モータースポーツの裾野を広げ愛好者の交流の場としてR‐SPEC Kakizakiを定着させたいということでした。
 レッスンについてお聞きすると「安全でかつ速いドライビングのテクニックをできるだけ分りやすくレッスンします。私が今まで培ってきたものを全て教え込むつもりなので、自己流練習するのとは十年分以上の差が出ますよ。」と自信を持って答えてくださいました。
 また、「お買物自転車によるチーム対抗耐久レースなどクルマ以外でも楽しめるコースの使い方を提案して、地元の人たちといつまでも共存していけるサーキットにしたい。」ともおっしゃっています。
 今後の展開が楽しみなR‐SPEC Kakizakiへ是非皆様も足を運び、培われた技術とモータースポーツの醍醐味を体感してみてください。